薬剤部紹介
薬剤師数
常勤:22名(うち関連病院への派遣5名)
非常勤:3名(2017.06現在)
概 要
薬剤師は臨床現場において、薬物療法を安全かつ効果的に実施する上で重要な役割を担っています。当院では病棟業務に力を入れており、全病棟に担当薬剤師を配置し、薬剤の管理は薬剤師が中心となって行っています。
また、チーム医療の一環としてNST委員会、感染対策委員会、褥瘡対策委員会、緩和ケア委員会、がん化学療法委員会など様々な委員会で活躍しています。
資格取得者数
- 日本薬剤師研修センター 実務実習指導薬剤師:2名
- 熊本地域糖尿病療養指導士認定委員会 熊本地域糖尿病療養指導士:5名
- 日本糖尿病療養指導士認定機構 糖尿病療養指導士:1名
現場の声
入職1年目
亜急性期から回復期までの比較的長い期間、患者様の治療をフォローしていけることに魅力を感じ、この病院を選びました。私は入職して1年未満ですが、調剤だけでなく病棟業務も早くから教えていただいています。
まだ分からないこともたくさんありますが、先輩方に助けていただきながら、充実した日々を送っています。
入職2年目
当院は多くの診療科があり、色々な患者様を見ることができます。調剤業務だけでなく病棟業務も積極的に行っていて、入社後半年程度で担当の病棟を受け持ち、臨床に関わることができます。
またNST、緩和ケア委員会などのチーム医療にも力を入れています。薬局内の雰囲気はとてもよく、先輩後輩関係なく仲が良い職場です。
業務紹介
調剤業務(内服薬・外用薬・注射薬)
当院ではオーダリングシステムを導入しており、発行された処方箋にもとづいて電子カルテで、病名、検査値、薬歴、副作用症状、併用薬の確認、投与期間などを確認することにより薬剤が安全かつ有効に使われているかチェックします。また、注射剤の調剤も行っています。注射剤の処方箋にもとづいて、組み合わせに注意が必要な注射剤の確認、点滴速度・投与ルート、薬剤の安定性など、さまざまな項目をチェックしています。
薬剤師は薬剤についての情報を他のメディカルスタッフに提供し、安全かつ有効な薬物治療に貢献できるよう日々努めています。
無菌調剤(TPN・抗がん剤)
食事を経口摂取できない患者さんは、TPN(中心静脈栄養)によって栄養管理を行うことがあり、このための高カロリー栄養輸液を当院薬剤部で調製しています。TPN調製では、無菌室内のクリーンベンチにおいて無菌的に操作を行うとともに、組成のチェックや医師・看護師への情報提供を行い、安全かつ効果的な栄養療法の実施に貢献しています。
また、当院では入院・外来患者様の抗がん剤の混合調製も行っています。抗がん剤による治療は、レジメン(治療計画)に基づいて適切かつ安全に行う必要があるため、治療スケジュールの管理や検査値、投与量、投与速度、投与期間などをチェックし調剤しています。また抗がん剤を調製する際は、調製者への暴露を避けるため、マスク、ガウン、フェイスシールドなどの防護具を着用し、安全キャビネット内で調整を行っています。
病棟業務
全病棟に薬剤師が常駐しており、持参薬鑑別、病棟配置薬の管理、薬剤管理指導、内服薬のセット、処方変更への迅速な対応などの処方支援を行っております。病棟に薬剤師が常駐する事で医療安全及び薬物療法の質の向上、不必要な薬剤費の削減に貢献しています。
また,入院患者様のベッドサイドへ訪問し、薬剤の効果や使用方法、使用上の注意点の説明を行っており、患者さんからの薬剤に関する不安や疑問にもお答えしています。医師や看護師との連携、検査値の把握などを行いながら、積極的な疑義照会、処方提案、処方整理など行っています。
医薬品情報管理
医薬品に関する情報の収集・評価・管理を行っています。院内各部署からの問い合わせの対応や院内における定期的な医薬品情報の提供を行い、医薬品使用に際しての安全管理に努めています。

実習生の受け入れ
H22年より6年制薬学部の実務実習がスタートし、当院では毎年薬学実務実習生を受け入れています。
実績(2016年度)
院内処方箋枚数(外来) | 1917枚 |
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院内処方箋枚数(入院) | 29847枚 |
院外処方箋枚数 | 50959枚 |
院外処方箋発行率 | 96.4% |
薬剤管理指導件数 | 2380件 |
抗癌剤無菌調製件数 | 119件 |
TPN無菌調製件数 | 726件 |
学会演題発表
- 第54回日本糖尿病学会九州地方会 上田 聖子
「当院外来通院中の糖尿病患者における熊本地震被災後の代謝障害に関する検討」 - 第33回日本薬学会九州支部大会 上田 聖子
「2型糖尿病における経口糖尿病薬による体重および脂質代謝への影響」 - 第38回日本病院薬剤師会近畿学術大会 上田 聖子
「当院外来通院中の糖尿病患者における熊本地震被災後の代謝障害に関する検討」 - 第22回日本慢性期医療学会 開作 淳
「院外から院内電子カルテにアクセスするシステムの構築 ~インターネットを使用しないネットワークの構築~」 - 第22回日本慢性期医療学会 田中 知子
「Clostridium difficile関連下痢症と危険因子に関する調査」 - 第22回日本慢性期医療学会 三根 真理子
「酸化マグネシウム服用患者における腎機能の血清Mg値に及ぼす影響」